着物クリーニング・お手入れコンシェルジュこと栗田裕史の染色補正師日誌

着物クリーニング・お手入れコンシェルジュ日誌。たまに毒も吐きます。麻呂とも呼ばれてます。

着物お手入れの話 着物クリーニング・染み抜き

着物お手入れの優先順位

投稿日:2015年9月17日 更新日:

着物クリーニング・お手入れコンシェルジュこと染色補正師・なをし屋代表の栗田裕史です。

着物男子(中年)、味の素スタジアムのピッチに立ちました(ΦωΦ)

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さて、着物のお手入れのご相談をいただく際に、お手入れの優先順位をお尋ねいただくことがあります。

ぶっちゃけ、お手入れはどんな状態でも早いに越したことはないんですが、お客様のご予算などの問題もありますので、最もお手入れを優先すべきシミや汚れを発表していきたいと思います。

まずは第五位から、変色しているシミ

これ、意外に思われた方も多いんじゃないでしょうか? 変色しているシミは一刻も早く染み抜きしたほうが良いと言っている業者さんもおられるようですが、ボクの考えはちょっと違います。 
変色してしまったシミというのは、実のところ、シミとしては最終形態、何かシミになる原因の物が付いてかなりの時間が経って、ある意味行き着くところまで行ってしまった状態なんですね。ですから、慌てて染み抜きを行っても、ちょっと後から染み抜きしても、仕上がりや結果についてはあまり変わりがないんです(シミによる生地の劣化や脆化のリスクがありますので、決して放っておいていいという意味ではありません)。

次に第四位、食べこぼし・飲みこぼしのシミ

食べ物や飲み物のシミは、付いただけであれば完全に落とせる場合が多いんです。もちろん、時間が経ってしまうとシミが変色してしまうので、なるべく早めのお手入れが必要なのですが、一ヶ月程度では急に変化は起きないので、多少は後回しになっても大丈夫です(お茶類や赤ワインなどは、付いた時点で特殊な染み抜きが必要なので、あまり経過時間は関係ありません)。

そして第三位、カビによるシミ

カビは段階がありまして、詳しくはまたブログに書こうと思うのですが、白いカビが表面に浮いているだけの状態であれば、カビ落としとクリーニングでかなり落とすことが出来ますので、このような状態の場合は出来るだけ早くにお手入れをした方が良いと思います。ですが、カビによって着物の地色が変色や脱色を起こしている場合、これも行き着くところまで行ってしまっているので、診断をしてからの優先順位の決定となります。

そして第二位、汗によるシミ
汗は、以前に書いた記事、着物の丸洗い(クリーニング)だけでは、汗は落とせませんでも述べたのですが、そのまま放っておくと、生地や染色を変色させる力が非常に強く、変色までの時間も早いので、最低でも保管前には汗を落とす作業「汗抜き」を行った方が良いです。

そして栄えある?第一位は、血液などの特殊なシミ

血液のシミは、付いてすぐなら完全に落とせる可能性が高いんですが、時間が経つと、血液中の蛋白質が硬化してしまい、染み抜きに非常に手間と時間がかかってしまいます。シミが広範囲にあって硬化してしまっている場合、落とせない場合もあります。なので、もし血液のシミが付いたら、できるだけ早くに染み抜きを行った方が良いです。また、薬品などの類のものは、付いた状態で放っておくと、生地の脆化や劣化、激しい脱色や変色が起きる可能性があるので、早めに染み抜きを行った方が良いです。

着物のお手入れのプロはこのようなことにも適切な診断が出来ますので、悩んだらまずは信頼の置けるお店でご相談されるのが一番だと思います(^^)

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栗田 裕史

栗田 裕史

1969年京都生まれ京都育ち。着物お手入れコンシェルジュ。着物クリーニング・染み抜き・お手入れ専門店二代目として生まれ、あらゆる衣類のトラブルを解決する染み抜き専門店【なをし屋】代表にして、染色補正師。と、書くと何だか敷居が高そうですが、全くそんなことはありません。麻呂とも呼ばれてます(ΦωΦ)

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