着物クリーニング・お手入れコンシェルジュこと栗田裕史の染色補正師日誌

着物クリーニング・お手入れコンシェルジュ日誌。たまに毒も吐きます。麻呂とも呼ばれてます。

着物お手入れの話 着物クリーニング・染み抜き 職人

着物のお手入れは、セカンドオピニオンが出来るんです!

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着物をどこかのお店(呉服屋さん・悉皆屋さん・クリーニング屋さんなど)にクリーニングやお手入れに出した際に「このシミは落ちません・直りません」と言われてしまった経験をお持ちの方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

実際、変色したシミはシミの濃さ・生地の劣化具合・元色の色合いなどの複合的な要因によって、染み抜きを行ってもあまり綺麗に直すことが出来ないということがあります。

ただ、ボク自身の二十年余りのシミ抜き職人としての経験から申し上げますと、全く手の施しようのないシミというのは、滅多にないのも事実なんですよね。

職人って、まぁ他の業種の方もそうだと思うんですけど、得手不得手みたいなものがどうしてもあります。

例えば、ボクは古いシミや変色したシミを直すのを得意としていますが、反面、新しく作った着物の染めの工程での難(染料飛びや色ムラなど)に関しては、ボクよりも得手とされている同業者の方がたくさんいらっしゃいます。

でも、商い上は「これは出来ますが、コレはあまりしたくないです」みたいなことは言えませんし、そこはプロですから、求められることはお金をいただけるレベルで出来ます。というか、出来なければプロではありません。

それでも、やはり得手不得手はどうしてもありますので、自分の手に負えなくても、知り合いにそのトラブルを得手としている人がいれば、その人を紹介したりします。

それが本当の意味での「お客様第一主義」みたいなものだと思います。

最初のお店で断られても、違うお店で直せることも多い

「これは自分の手に負えない」と思ったら、直せる可能性のある他の職人さんにお願いしたり、お客さんにその人を紹介したりする。

ボクは自分の仕事に自信とプライドを持っているからこそ、ご依頼主の願いを叶えることを最優先に考え、必要であればそうしています。

でも、世のお手入れをする職人さんの中には、自分の手に負えない物を単に「直らない」と言って断って終わりにしてしまう方も少なくないようです。

しかしそれでは本当は直せる可能性もある物であっても、プロにそう断言されてしまっては、ご依頼主さんはそこで諦めてしまうかもしれません。

最悪の場合、想い入れのあるお品を捨ててしまうかもしれません。これは本当に悲しいことだと思います。

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例えばこのお子様用のお着物、他店さんで綺麗にならないと断られたそうです。

私が拝見させていただいたところ、確かに、新品のように直すことは困難ですが、ご着用出来る状態には直せると診断いたしました。

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どこかのお店で着物の染み抜きやお手入れを相談して「直らない」と言われた時、また新たなお店で一から相談することは面倒で気が重いかとは思いますが、何とかしてくれるお店に出会える可能性は意外と高かったりします。

着物のお手入れのセカンドオピニオンは可能です。 ぜひ憶えておいてください。

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栗田 裕史

栗田 裕史

1969年京都生まれ京都育ち。着物お手入れコンシェルジュ。着物クリーニング・染み抜き・お手入れ専門店二代目として生まれ、あらゆる衣類のトラブルを解決する染み抜き専門店【なをし屋】代表にして、染色補正師。と、書くと何だか敷居が高そうですが、全くそんなことはありません。麻呂とも呼ばれてます(ΦωΦ)

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